2年程前に塗装工事を行ったとの事ですが、雨漏りが直らなく、今回カバー工事を行わせていただくことになりました。
既存屋根はスレート屋根ですが、屋根の重ね部などからの雨漏りは塗装することにより、屋根表面に塗膜ができるので、一時的には雨漏りが止まることがありますが、それは根本的な原因を取り除いた訳ではありません。
少し時間が経つと、また雨漏りが発生する可能性が大きいです。
カバー工事により、新たに屋根を設けるため、ほとんどの雨漏りは修繕することができます。
今回の雨漏りの原因は、工事を進めていく途中で判明しました。
以下、工事進行写真です。
既存屋根です。(施工前)
既存棟板金の解体撤去します。
木下地を撤去すると、屋根のいたるところに粉々の箇所がありました。
これは木材下地を、躯体に打ち付ける際に、下穴を開けずに釘などを打ち付けると屋根が割れてしまうためです。
下葺き材(ルーフィング材)がしっかりと施工してあれば、雨漏りはすぐには発生しないとは思いますが、地震や劣化によりルーフィングが破れた場合は簡単に雨漏りしてしまいます。
一番下のアップ写真で分かると思いますが、屋根材のすき間から屋根下地の合板が見えています。
ルーフィングが棟部分で破れているのが分かります。ここが雨漏りの原因だったようです。
棟の撤去が終わり、ルーフィングを施工していきます。
ルーフィング施工完了しました。
この日の夜から夜中にかけて、大雨になりましたが雨漏りは無かったとお客様に確認し、安心しました。
ルーフィングの状態で、雨漏りが発生する場合、屋根材を仕上げても雨漏りは発生するリスクがあります。ルーフィングは見えなくなってしまうからこそ、とても重要です。
ルーフィングは少々高くても、良いものを使うのが効果的で、20年~30年経過すると、その差は顕著にあらわれます。
屋根本体葺き施工中です。
今回使用した屋根材:セキノ興産6-1ワイドルーフ 色:濃茶
屋根本体が葺きあがり、このあとは棟板金取付工事です。
棟板金の、木下地を取り付けていきます。釘ではなくビスで留めつけていきます。
ビスは釘の約4倍の保持力があるといわれます。
棟板金を取り付けて、工事完了です。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。