今回は、影の立役者のような存在、ルーフィング材(屋根の下葺き材)についてのご説明をできればと思います。
多くの方は、屋根工事といえば、どのようなデザインの屋根材を使うか、色はどうするか等、屋根仕上げ材はいろいろと選ぶことを考えます。
まあ当たり前のことなのですが、それ以上に重要なのは、ルーフィング選びです。
多くの場合、ルーフィングは見えなくなるから安価なもので十分だ、と考える方が多いです。
工事をする工務店や工事業者によって使用しているルーフィングはまちまちですが、ルーフィング材に対して、よく説明をしてくれる場合は少ないと思います。
屋根材としての役割で言うと、屋根仕上げ材(瓦、コロニアル、鋼板屋根など)が1次防水、ルーフィング材が2次防水となります。
1次防水で防げなかった雨水などを、2次防水によって防ぐ、という役割なのでルーフィング材が最重要となる訳です。ルーフィングで防げなかった雨水は屋根の内部へ侵入し、雨漏りの原因になります。
サッカーで例えますと、仕上げ材がディフェンダー、ルーフィングがゴールキーパーのような感じです(^^)
屋根の仕上げ材にもいろいろあります。瓦、コロニアル、シングル、鋼板などデザインや形も多様にあります。
ルーフィングもいろいろと種類があり、安価なものから高価なものもあります。
その違いとは価格によって耐久性に差が出てきます。
施工してから10年程度では変わりはありませんが、15年~20年と経つにつれて差が出てきます。
具体的にどのような差なのか?簡単に言いますと、地震などの揺れや、経年劣化による破れです。高価なものほど破れにくく経年劣化しにくい、という点です。
仕上げ材の場合、万一破損や変形した場合、交換可能ですが、ルーフィングは交換が困難です。ルーフィングを交換する場合は、仕上げ材を撤去しなければいけないので、コストもかかります。
仕上げ材に比べ、ルーフィングはある程度高価なものでも、それほど予算が上がるという事はありませんので、出来るだけ良いものを選ぶことが肝心です。
上写真は、コロニアル屋根の棟板金を撤去したところです。指で指している箇所がルーフィングです。築30年くらいですが破れはありません。ルーフィングも良いものを使用していたと思われます。
上写真は、雨漏り修理で屋根材を撤去した時の、ルーフィングの状態です。
所々で破れや、釘穴が広がっていました。築30年くらいです。
浅い内容ですが、ルーフィングの重要性、何となくお分かりいただけましたでしょうか。
少しでも、ご参考になれば幸いです。
今回もご覧いただきまして、ありがとうございました<(_ _)>